眼科処方箋の度数で作らなくて幸い


マリコ眼鏡店   原 靖宏
 ウスカル会と当店のHPをご覧になり20代の女性がご来店になられました。
 現在の眼鏡はメタルフレーム(47□18)にプラスチックレンズが入り、
最大コバ厚7.5mmと、かなり厚い状態でした。

 度数はR S−11.50 L S−10.50 OCD66

 もう少し良く見えて薄い眼鏡をご希望され、眼科処方箋をご持参されました。
 処方箋度数は、R:S−11.75、L:S−12.00 PD61 となっており、
眼科では「左眼はこれが限度です」と言われたそうです。とりあえず測ってみました。

オートレフ値
R S−12.50 C−2.25 Ax12
L S−14.00 C−2.50 Ax171

片眼遮蔽完全矯正値
R=(1.0×S−11.50 C−1.25 Ax10)
L=(1.0×S−13.50 C−2.00 Ax170)
PD63 P6.0△BIN

両眼開放屈折検査完全矯正値(ハンフリス法)
R=(1.0×S−11.50 C−1.25 Ax10)
L=(1.0×S−12.75 C−1.50 Ax170)
BV=(1.2) PD63


 念のため近方視もチェックしましたが、この完全矯正値での調節近点は左右とも約5cmで近見RGは60cm均衡でした。

処方調製値
R=(0.8×S−11.25 C−1.00 Ax10)
L=(0.8×S−12.50 C−1.25 Ax170)
  BV=(0.9) PD63.5


 現在眼鏡は左目がかなり低矯正となっており、違和感が心配でしたが、
この度数でしたら矯正視力は弱めですが、現在眼鏡よりもよく見えて、
違和感もなさそうと言われましたのでこの度数でお作りすることになりました。

 眼科で「これが限度」と言われた意味がわかりませんが、
6△の外斜位のかたのPDが61ミリというのも疑問があります。
 予算以内でなるべく薄く作りたいというのがご希望でしたので、
TFC 41□23のフレームで、ガラス1.7でお作りすることになりました。

結果は、
右レンズ、耳側4.3mm、鼻側4.0mm、
左レンズ、耳側4.7mm、鼻側4.3mm、
総重量は18.5g、となりました。

 お薦めしたかったガラス1.8では厚みが0.5mmは薄くなりますが、
重さは4グラム増えてしまいますし、ご予算の範囲も超えてしまいます。
プラスチックでは予算の面では大きくオーバーしてしまいます。
 ガラス1.7でも、現在眼鏡と比べると厚みの点では大違いです。

岡本
眼科の処方にはアバウトな物が多いですが、この例もそうでしたね。
眼科の検査員が「これが限度」と言ったわけは、
その人は12Dよりも強度の処方をしたことがなくて、自信がなかったのかもしれません。
ウスカル店なら−15Dでも驚きませんが。

それから、処方箋でのPDの指定が実際の値よりも2mm狭くなっていたのは、
斜位を測っていないことの他に、眼科でよく見受けられる「常用眼鏡のPDは遠見PDから2mm引く」というやりかたのせいで、そうなったのでしょう。

その「2mm引き」の理由は「遠くも近くも見るのだから」というものですが、
その考え方はレンズの水平方向のプリズム作用と眼の輻輳開散の関係のことを考慮に入れない単純すぎるものですが、
PDに関して眼科の人にそれ以上のことを求めるのは無理でしょう。
みなさまご承知のように、眼位の矯正処方がないメガネの場合、
遠見にも近見にも使う単焦点のメガネにおいては、レンズの度数にかかわらず、
PD(レンズのOCD)は遠見PDに合わせるのが正解なのです。


最近は、過去の経験やネットの情報などからか、
処方箋ご持参でも測ってほしいというかたも増えているような気もします。
ただ、このかたはご自分からは測って欲しいと言われませんでした。

 それと、12Dが限界というのは、岡本さんのおっしゃるような理由もありえますね。
 自分自身もウスカル会入会前は、−10D以上のかたは非常に少なかったですから、
−12Dくらいですと自信はありませんでした。
でも、今では−7Dや−8Dですと強度という感じがしなくなってきました。

 それから、狭めのPD指定については、
そういわれるとそういうPDの決めかたもありましたね、忘れていました。
やはりPDが狭めに書いてある処方箋がたまにあるのですが、
処方箋の度で作る場合にも実際にPDメーターで測ってみますし、不安な場合は眼位も見る場合もあります。

ウスカル眼鏡、販売記
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