ウスカル眼鏡フレームの選びかた


岡本隆博      

ウスカル眼鏡フレーム……
ウスカル枠(わく)とここでは呼びますが、
このウスカル枠の選びかたについて、私の知る限り、わかる限りの必勝法!
と申しますか、虎の巻!
と言いますか、そういったものについて考えを書かせていただきます。


このウスカル枠の選びかたをご説明する前に、
普通のメガネ枠は、通常どういうふうに選ばれるのかということを、改めて考えてみます。

たいていの場合、自分の好きなものは、こういう感じのもの……、
ということで見ていきながら、顔の大きさと枠の大きさとが合わないものは除外していきます。

というか、逆に言えば、
顔の大きさと大体合う大きさの枠の中から、
自分の好きなものや、自分がメガネに求める演出効果に適するものを選んでいく……
という具合になります。

 ところがウスカル枠の場合には、
枠全体の大きさ(フロント部の横幅)と顔の大きさとの適合性については、
必ずしもぴったりとはいかない場合があり、
それにこだわっていると、レンズを最小の薄さ、軽さにすることができないことになるケースも出てきまして、
それよりも、主として次の二つの観点から選んでいただく……、
というか、販売員がアドバイスしながら、お客さまに絞り込んでいってもらう、ということになります。

(1)装用者のPD(瞳孔距離)と、枠のフレームPD(左右のレンズ部の中央間の距離)とが、適合しているかどうか。
(2)枠の玉型(レンズ部)の大きさ(横幅)が、度数の強さと適合しているかどうか。

この二つの条件に合うもので、顔の大きさにも合うものが見つかる場合も多いのですが、
レンズの薄さ軽さを重視する場合には、優先順位としては、
「顔の大きさと枠の大きさとの適合」は、このあとにくるわけです。

 それで、上記の二つの条件のうち、
まず(1)については、
ウスカル枠は、普通のメガネ枠とは違って、玉型サイズを必要最小限に抑えていますので、
この(1)は非常に重要です。

すなわち、ウスカル枠においては、
フレームPDが装用者のPDとほぼ同じか、やや大きめ、
すなわち、遠方を見たときの目の中心位置が、それぞれのレンズのほぼ中央か、わずかに鼻側に寄った所に来ている、
というのが良いわけです。
そうしないと、左右のフレーム視野において、鼻側や耳側の広さが確保されないことになります。

たとえば、
ウスカル枠は、フレームPDで見ますと、60mm前後から75mmくらいのものまでまで、いろいろあるのですが、
PDが60の人ですと、それに合うウスカル枠のフレームPDは60〜64くらいですので、
ウスカル枠全体の4分の1〜5分の1程度になります。
もしもPDが72の人ですと、フレームPDが72以上のものとなりますと、
ウスカル枠全体の10分の1もないでしょう。

 次に(2)については、
当然のことながら、強度になればなるほど、玉型サイズが小さいものがいいのです。
レンズを薄く軽くするためには、これも重要な要素です。

 では、どれくらいの度数なら、どれくらいのサイズがよいのか、というのを、
下記に、大体の目安として示しておきます。

度数 玉型サイズ
−6D  前後まで 46mmか、それ以下
−8D  前後まで 44mmか、それ以下
−10D 前後まで 42mmか、それ以下
−11D 以上 40mmか、それ以下

この目安は、どういう屈折率のレンズを入れるかということや、
装用者の薄さに対する要望の強さによって、若干の幅を見てもよいのですが、
たとえば、ガラスでよく使う2種類のレンズと、プラスチックで良く使う2種類のレンズを使って、
ある大きさの楕円形に、レンズの光学中心(一番薄いところ)を玉型の中央に持ってきてレンズ枠入れをした場合に、
鼻側および耳側の最も厚さが増している部分の厚みを、計算により求めてみますと、下記のようになります。

枠入れしたレンズの最大コバ厚(単位:mm)

−12Dの場合
↓レンズ/枠サイズ→ 46 44 42 40
屈折率1.9非球面のガラス 4.45 4.3 4.15 4.0
屈折率1.8球面設計のガラス 5.2 5.0 4.8 4.6
屈折率1.74非球面のプラスチック 5.7 5.5 5.3 5.1
屈折率1.67非球面のプラスチック 6.35 6.1 5.85 5.6

−10Dの場合
↓レンズ/枠サイズ→ 46 44 42 40
屈折率1.9非球面のガラス 3.85 3.7 3.55 3.4
屈折率1.8球面設計のガラス 4.35 4.2 4.05 3.9
屈折率1.74非球面のプラスチック 4.85 4.7 4.55 4.3
屈折率1.67非球面のプラスチック 5.2 5.0 4.85 4.7

−8Dの場合
↓レンズ/枠サイズ→ 46 44 42 40
屈折率1.9非球面のガラス 3.1 3.0 2.9 2.8
屈折率1.8球面設計のガラス 3.45 3.3 3.15 3.0
屈折率1.74非球面のプラスチック 3.95 3.8 3.65 3.5
屈折率1.67非球面のプラスチック 4.35 4.2 4.05 3.9

−6Dの場合
↓レンズ/枠サイズ→ 46 44 42 40
屈折率1.9非球面のガラス 2.5 2.4 2.3 2.2
屈折率1.8球面設計のガラス 2.7 2.6 2.55 2.5
屈折率1.74非球面のプラスチック 3.1 3.0 2.9 2.8
屈折率1.67非球面のプラスチック 3.4 3.3 3.2 3.1

* 参考までに申し上げますと、厚みが0.2mm違うと、見てすぐにその違いがわかります。

このようにして、第二段階では
「強度の場合ほど小さいウスカル枠がよい」
という観点で絞り込みをかけていくわけです。

そうなると、
ある店に仮に100本のウスカル枠があった場合に、
上記の二とおりのサイズ要素で絞っていくと、
それでも20本以上残るということもあります。

が、逆に、
PD(瞳孔間距離)が平均値よりも、かなり広かったり狭かったりした場合には、
サイズで好適なのは10本もない、ということさえ起こり得ます。

なので、私たちウスカル会の会員店は、
日々、品揃えの強化に努めて、
お客さまに、サイズで最も適したウスカル枠で、しかも気に入っていただけるものをご提供できるように心がけているのです。

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* ウスカル会の会員店では、レンズをお選びいただくときに、
「この枠で、この度数ですと、このレンズなら、レンズの一番厚いところの厚みは何ミリで、
こちらのレンズなら厚みは何ミリです」
と予想厚みを申しあげ、
その厚み(そのままか、あるいはその厚みにかなり近い厚み)の見本をお見せしています。


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