枠入れ替えでプリズム入りに


おみメガネ穴水店 小見英夫

 30代後半の男性のかたに、
これまでお使いのメガネのレンズを、ウスカルフレームに入れ替えたのですが、
珍しい加工方法を実施しました。

 現在眼鏡
R=Sph-7.50D Cyl-1.50D Ax180
L=Sph-6.00D Cyl-1.00D Ax180 OCD=65mm


 サイズは50mmのオーソドックスなウエリントンのメタルフレームで、
レンズはおそらく1.8のガラス、総重量は32グラム。

 レンズを入れ替えるフレームは44□25(天地は26.5mm)のチタンフレームです。

 アイポイントを測定したところ、左右の高さに2mmのズレがあり、
現在眼鏡を装用していただいた上でカバーテストを行いました。

 遠見では、交代性外斜視の様相で両眼視はできていないようでしたが、
近見では外斜位と上下斜位で、両眼視はできているようです。
念のために斜位量の確認のため検査をしました。

 *単眼遮蔽完全矯正値
Rv=1.0*Sph-7.75D Cyl-2.50D Ax3
Lv-1.2*Sph-6.25D Cyl-1.50D AX10


 *融像検査
遠見ワース4灯は右眼抑制
近見バゴリーニは正常

 *眼位検査
プリズム無しでは偏光十字の縦線は見えなかったのですが、
右眼に5△B.in、左眼に2△B.Upを入れますと、
抑制も消えて縦線も見えてきました。


 眼の高さに合わせて試験枠の高さを微調整したところ、
ほぼ上下斜位が消えましたので、
上下斜位は、眼の高さの違いによる光学的なもののようです。

 斜位量は偏光十字にて8△B.In。
 輻輳近点はプリズムを負荷した状態で約8cm。
 水平融像幅は開散12△B.in、
輻輳11△B.out(分離)幅は充分あるものの、若干開散側にずれております。

 上下斜位を除去した状態でのワース4灯も複視を呈しておりましたので、
レイアウトが許せば若干のB.inプリズムを負荷することとしました。

 普通に印点しますと、B.In側に偏芯していくと鼻側の生地が足りなくなり、
レンズを上下逆さにして印点すると、偏芯が可能となることがわかり、

Rv=Sph-7.50D Cyl-1.50D Ax3
Lv=Sph-6.00D Cyl-1.00D Ax10
右OCD35.25mm データムラインより1mm上
左OCD35.00mm データムラインより1mm下


 実測のPDは右33mm、左32mmですので、
右は約1.69プリズム、左は約1.8プリズムの負荷となります。
(プレンティスの公式より)

 左右に2△B.inを入れて装用感を確認していただいたところ、良好でしたので、
上記のレイアウトで加工いたしました。

 レンズを上下逆にして印点することは過去に何度か試そうとしたことがありますが、
成功したことは初めてです。

 出来上がりの重さは17グラム。
「今までと同じレンズとは思えないほど軽いし、ちょっと強く感じるほどよく見える」
と喜んでいただきました。


ウスカル眼鏡、販売記
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