睫毛の長さとウスカル枠の関係


ウスカル枠をかける人は、睫毛(まつげ)が短い方が有利なのです。

なぜなら、睫毛が長いと、
眼とレンズ裏面との間隔
(専門的には角膜頂点間距離【VD】と言います)
を短めにフィッティング(設定)することが難しくなります。

VDを短く設定して睫毛がレンズの裏に接触してしまうと、
レンズの裏がすぐに汚れるので、好ましくないわけです。

しかし、強度近視の場合には睫毛がレンズの裏につく寸前くらいまで、
VDは短めにした方がよいということは言えます。

VDは、アメリカでは13.75mmが基準だそうですが、
我が国では一般的には(教科書的には)12mmがよいと言われています。

ドイツではどうなっているのか、諸説があるようですが、
いずれにしても、決して絶対的なものではありません。
メガネのことをよく知らない、エラい先生などが
「角膜頂点間距離は12mmでないといけません」
などと本に書いたりされることもあるのですが、
それはまったく非現実的なことであり、事実に反することです。

実際のところ、12mmくらいがよいこともありますし、
それよりも長め、あるいは、それよりも短めにした方がよいこともあります。

ただ、強度近視のかたの場合にはメガネのVDは短めの方が有利です。
その理由を書いてみます。


1)フレーム視野が広くなる。

 VDが1mm短くなると、
玉型サイズ2mm分に相当するフレーム視野の広がりが得られます。

ウスカル枠はレンズを薄く軽くするために、小さい玉型サイズとしていますので、
視野の狭まりを防ぐために、できるかぎり、VDを短めに取るのがよいのです。


2)度数が弱めですむ。

VDが短い方が、
同じ矯正効果(矯正視力)を選るには、レンズの度数は弱めですみます。
弱度近視の場合には、これについてはあまり変わらないのですが、
度数が強くなればなるほど、この効果が増します。

たとえば、−8Dですと、
VDが4mm短くなると、レンズの度数の一刻みである0.25Dほどの矯正効果の差が出てきます。

ただし、強度近視ではめったにないことですが、
VD12mmで完全矯正
(最高視力が出る、もっとも弱めの度数)
がなされた処方であれば、
VDをそれより短くすると多少過矯正になってしまいますので、注意が必要です。

気の利いた眼鏡店なら、検眼の前にフィッティングをして、
およそどれくらいのVDまで設定できるかを先に見て、
それから、検眼のときに、そのVDに近いVDで処方調製度数を決めてくれると思います。

あるいは、
枠選びやフィッティングの前に処方したのであれば、その時のVDを覚えていて、
あとで枠が決まってフィッティングしたときのVDと違うのならば、
必要に応じて度数の修正もしてくれると思います。

 眼科処方では旧眼鏡を利用する場合しかそういう配慮はできませんし、
その場合でも、旧眼鏡でのVDを確認して、
そのVDに応じた処方度数の選定をしてくれるというところは非常に少ないと思います。


3)像の歪みや縮小が少なくなる。

そのメガネを掛けた本人が感じる、像の歪みや縮小に関しては、VDが短いほど少なくなります。


4)外見的にも、VDが短い方が有利。

そのメガネをかけた人を他人が見た場合、
VDを短く設定してあると、眼の大きさの縮小が少なめですみ、
正面から見た顔の輪郭線の入り込みも少なくなります。

ただ、
老眼があって、さかいめのない遠近両用メガネを使う場合には、
VDが短すぎると、視線を下におろして近くを見る場合に、
やや見えづらくなることがあります。

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