CRレンズの厚さに驚いたお客さま

岡本隆博

48歳の女性が、
「色の変わるレンズで度つきのメガネ」
をほしいとのご要望で来店されました。

 このかたは、1年ほど前にも当店で
メガネをお求めいただいているかたで、
そのときには48□18のチタン枠に、

R=S−4.75 C−0.75 Ax30
L=S−4.75 C−0.25 Ax90 OCD 左右共に31mm

でお作りし、レンズは1.67の非球面を使いました。

そのときは、薄くて軽いメガネができたと喜んでおられました。
今回は、同じ度数で茶色での変わる度つきサングラスをご要望です。

それでそのかたは、前の枠をけっこう気に入っておられ、
今回は同じ枠の色違いで作ろうかなとおっしゃいました。

「レンズはガラスとプラスチックとがありますが」
と言いますと、軽いのがよいとのことでプラスチックになりました。

それで、
プラスチックでは調光は、屈折率が1.5のやや厚いレンズしかありませんが、
と言いますと、
「どのくらいの厚さになるの?」
と聞かれました。

 それで、試算してみると、
その枠だと、左の耳側が約54mmになります。

 それで5.4mmの厚み見本を見せますと
「え〜!こんなに厚くなるの!」
と驚かれました。

いまのメガネだとそこでも3.4mmですので、
さほど見苦しい感じはないのですが、
この5.4mmは、いくら何でも厚すぎます。
3.4mmの倍くらいあるような感じです。

「こういう色の変わるレンズでは
プラスチックでもっと薄くなるのは出ていないの?」
「はい。残念ながら」
「ううん、こまったわね。ガラスにすると重くなるでしょう。
それに割れたらいやだし……」
「ではお客さん、この枠はやめて、ウスカル枠にしましょう」

ということで、
ウスカルのコーナーへお客さんをお連れし、その効用を説明しました。

 そして、お客さんのPDに適したフレームPD(62〜66)
を持つものを何点か選んでかけてもらいました。

そうするとお客さまは、
それらのウスカル枠をかけてみてから、
プロデザインP631 Br 40□25(コバルト合金)をお選びになりました。

 それで私はその枠でのCRレンズでの厚みを試算し
「これなら、4.2mmくらいになります」と言いました。

「うわあ〜、これでもまだ4.2mmにしかなれへんの?」
「はい。でも5.4とは大違いですよ。
それと、色がついたときにはレンズ内面のウズ(ぐるぐる)は
あまり目立ちません。
この枠に入れたら、枠も軽いですし、
レンズを入れてもかなり軽いですよ」
「でも、これ、小さいから視野が狭くなるのと違う?」
「それは、
目とレンズの距離を短めにすることによって、カバーできます。
その距離を1mm短くフィッティングすると、
枠の玉型サイズを2mm増やしたのと同等の
視野の広がりが得られるのです。
お客様の場合は、マツ毛があまり長くないので、
距離をぐっと短くできます」
「しかたがないわね。じゃ、これで作ってちょうだい」

 出来上がったメガネは、
最も厚いところで4.1mm、重さは枠レンズともで16.8gでした。

お渡しのとき、お客さんはそのメガネを見て
「ううん、まあ、このくらいなら、あまり厚さも目立たないわね」と
自分に言い聞かせるようにおっしゃいました。

 このように、ウスカル枠は、
何らかの理由で低屈折率のレンズを使わざるを得ない場合に、
中等度近視でなるべくレンズの厚みを抑える枠としての用途もあるわけです。

ウスカル眼鏡、販売記
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