−25Dでもシンメトリーなら


京都メガネ館・長岡店 福井康之

 56歳の女性の方が、
ご主人と一緒にご来店になりました。

 「こちらでこのようなメガネはお願いできますか?」
とお出しになった眼科処方箋には次のように書かれてありました。


右 S−25.0 
左 元のまま  瞳孔距離 57mm



 正直、びっくりいたしました。

 私はこれまでに、
これほどの強度近視を扱ったことがありませんので、
こんな度数で、実際に快適に使えて
外見的にもおかしくないメガネができるのだろうかと、
少し臆しましたが、
目の前にいるお客さんに自分が誠実に仕事をするんだ、
という責任感を強く感じました。

 この方はHPのことをご存知だったわけではなく、
昨年息子さんが当店を利用いただいたご縁で当店におこしになりました。

 普段はHCLで
メガネはお部屋で寝る前などにお使いになられる程度なのですが、
少し見づらく感じるので
眼科医にもう少し見えるようにとお願いして
処方箋を出してもらったとのことでした。


現在使用眼鏡  
R=S−20.00 L=S−20.50
OCD 57mm (R28.5mm L28.5mm)
47□17−135 メタルフレーム 天地幅 27mm

 最大フチ厚 左右ともに 耳側 およそ10mm



 耳側は厚みを軽減するために
ずいぶんと面取りがなされていました。

 実際の厚みはもっとあったのでしょう。
おそらくガラス1.9非球面ぐらいなのではないかと思われます。

 メガネをかけて来店されたのですが、
ウズがひどく、
正面から見た顔の輪郭線の入り込みも多くて、
メガネのレンズを通してずいぶん広い範囲で
後方の景色が映り込んで見えるほどでした。

 このメガネの枠は、
これでも前に作ったメガネ屋さんでは苦心して探してもらったものだそうです。

 そこで私は、
迷うことなくシンメトリー36□22からはじまり、
ウスカルフレームをいろいろと見ていただいて、結局、
「おそらく地球上で今これが一番薄く軽く仕上がります」
の一言でシンメトリーライトブラウンをお選び頂きました。

 では、処方度をあらためて確認いたしましょう、
ということで現在使用眼鏡の矯正視力から確認いたしました。


現在使用眼鏡での矯正視力  
RV=(0.05)  LV=(30cm/H.M.) 
HCLでの矯正視力  RV=(0.4) LV=(0.1)

今回処方度での矯正視力  
RV=(0.15)  LV=(30cm/H.M.)



 処方度が適当なものであるかどうかは、
眼科医も正直わからないと言っていたらしく、
お客さんもある種賭けのようなものだとの自覚をお持ちでした。

「0.05が0.15になるのは生活の上で大きな違いがあるし、
矯正視力はこれでいいです。
あとは掛けられるかどうかはわかりませんが、がんばってみます」


処方度数  
R=S−25.00 L=S−20.50 
 PD57mm (R 28.5mm L 28.5mm)


 レンズはそういった事情から
1.8ガラスレンズをお選びになりましたので、
当店でいつも強度やプリズムつきの場合に
無理を聞いてもらうT光学さんのレンズを使いました。
やはりこの超強度の度数でも作ってもらえましたので、
T光学さんには感謝です。

お客様は「では楽しみに待ってます」と
笑顔でお帰りになって数日後、レンズが届きました。

 加工前のレンズはズシリと重量感があり、
レンズの裏を上にして持つと、
中央部が深くへこんでいて、
厚いガラスコップのようだなと思いました。

 60mm径で右が縁厚18.5mmの90グラム、
左が縁厚13.5mmの75グラムもありました。

 ところが加工後、出来上がった眼鏡に驚きました。



 調製の結果は

  R: 耳側厚み6.2mm 鼻側厚み5.3mm
  L: 耳側厚み5.0mm 鼻側厚み4.3mm
   総重量 (この度数でたったの)24グラム




 軽い! 薄い!
 さっそくお客さんにご連絡をし、
おいでいただいて、掛けていただくと、一言、
「軽いですね!!」


 メガネのレンズを通した背景の映りこみは若干はあるものの、
前の眼鏡に比べると断然自然で、
ウズもほとんど気にならない、
といっていいと思いました。

「それにやっぱりよく見えます!
うれしい!ほんとうにありがとうございました!」


 笑顔いっぱいで喜んでいただき、
そのまま掛けてお帰りになるのを見送りながら、
喜んでいただけてほんとうによかった、
と喜びと安堵とを今まで以上に感じました。


シンメトリー販売記
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