前眼鏡が過矯正だった女性


アイトピア  岡本隆博
 ウスカル会のHPをご覧になった40歳の女性が来店され、
下記の度数の眼科処方箋を提示されました。

 処方箋度数
 R=S−9.00 C−0.75 Ax180
 L=S−7.50 C−1.00 Ax180 PD67


参考までにということで、現在使用の眼鏡の度数を測らせてもらいました。

 現在眼鏡(2年ほど前の作ったとのこと)
 R=S−9.25 C−1.00 Ax180
 L=S−8.00 C−2.25 Ax180 PD67


右はまあよいとして、左の乱視(C)が違いすぎます。
なお、現在眼鏡は54□16(天地42)のチタン枠に、
屈折率1.9ASらしきガラスレンズが入っており、
レンズの周囲を斜めカットしてピカピカ磨いてあります。

 正面から見ると、その斜めの部分が全反射して目立ち、
自分でも良い感じがしないとのこと。

 ただ、そのせいで、最大厚みは3.5mmでおさまっています。
しかし重さがすごくて、なんと53gありまして、
そのメガネをかけて店内に入ってこられたときも、けっこうずれていました。

 しょっちゅうずれたメガネを手で上げてているとのことで、
そのことにも不満を持っておられます。

 それで私は、眼科処方による眼鏡調製のリスクについて申し上げました。
特に、こういう強度になると、テストレンズのどこに球面レンズを入れて測ったのか、
そのときにVD(角膜頂点間距離)は、どのくらいだったのか、
ということが眼鏡を処方調製するにあたっての、一つの重要な要素になるのですが、
眼科の処方箋ではそれがわかりません。

 それで私は、この処方箋のとおりに作ることの問題点をご説明し、
当店での検査をおすすめしたところ、了承されたので、検査をしました。

今回完全矯正(両眼開放屈折検査)VD=約12mm
RV=(1.0×S−8.75 C−1.50 Ax4)PD 32.8mm
LV=(1.0×S−7.25 C−2.25 Ax3)PD 33.5mm
R 2△B.D.


 現在眼鏡は、左が特に過矯正のようです。
しかし、お歳の割にはピント調節能力があるかたで、
遠くを見た場合だと、現在眼鏡でもハッキリ見えているとおっしゃいます。
しかし、近くを見ると明かに今回の完全矯正度数の方が鮮明で見やすいとのことです。

 現在眼鏡がなぜこんなに過矯正になっているのかと推測をしますと、
片眼遮閉(フォロプターの類の検眼器での測定か?)で
テストフレームの中央部に球面レンズを入れて完全矯正値を求め、
本人が「なるべくハッキリ見たい」と言ったのでその度数のままで処方した、
というようなことではないかと思います。

 それで、現在眼鏡はたいてい ずり下がり気味にかけておられて、
そのためにVDが長くなっており、
ゆえに、近視の矯正効果が落ちて、それで過矯正の弊害があまり出ていないのでしょう。

 今回、なるべく遠くをはっきり見たいというご要望があり、
現在眼鏡の度数も考え合わせると、
わずかでも低矯正にすると遠見での鮮明度に不満が出そうなので、
この完全矯正度数のままで処方度数としようかと思ったのですが、
すでにお選びいただいておりフィッティングもすませた枠(OK−018 42□25)
でのVDがかなり短くて10mm弱くらいだったので、
この検査のときのテスト枠での球面レンズのVDを考えに入れて、
左右とも球面度数を0.25Dずつ弱めて、下記の度数で作ることにしました。

 今回処方度数
 R=S−8.50 C−1.50 Ax4 PD:32.8mm
 L=S−7.00 C−2.25 Ax3 PD:33.5mm
 R 2△B.D.


 レンズは、ガラスの1.9ASと1.8ASで迷われたのですが、
それぞれの試算最大コバ厚は、
1.9ASでは3.0mm、1.8ASでは3.2mmと、0.2mmしか違わなかったし、
ご予算の関係もあって、1.8ASにされました。

 それで、出来上がったメガネの重さは、
ジャスト20gになりましたので、以前の半分以下の軽さです。

レンズの最大コバ厚は、右の耳側で、試算よりも0.2mm薄くて3.0mmでした。

 また、上前下後のヤゲンにしたので、レンズ下部のウズもほとんど見えません。
 お渡しのときには、予想以上に軽く薄くできたので、たいへんご満足のご様子でした。

ウスカル眼鏡、販売記
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