メガネ・フィッティング調整研究会

メガネ・フィッティングの奥深き世界とは

球面パッドについて


岡本隆博

当店は、枠ご持参でレンズのみをお求め、という場合、新品枠はお断りしていまして、従来使用枠は、受けています。

昨日、J社の球面パッドつきのリムハーフ枠を預かりました。
メイド・イン・ベトナムで、金属製です。
この枠についているパッドは、いわゆる球面パッドというもので、パッドの形状が強く湾曲しています。

こういうパッドを初めて開発採用したのは「メガネは道具だ」というキャッチフレーズで有名なF社ですが、このパッドは、私は感心できません。

なぜなら、これを装用すると、たいへん狭い面積でしか鼻の横に当たらないので、感触が非常に悪く、メガネの重さを実際以上に感じがちなのです。

少しオーバーに言えば、なんか、とがったもので突き刺されるような感じさえします。

いま、手元にあるこの預かりメガネは薄いプラスチックレンズが入っていて全体で18gのメガネですので、別に重いものではないのですが、そういう感じがします。

念のために息子と女房にも試させましたが同じ感想です。

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パッドは基本的に、鼻の横に、広い面積で当たるほど、装用者はメガネを軽く感じるのです。

ところが球面パッドはかなり狭い面積で鼻の横あにあたるのですから、装用感が下がることはあっても上がることは考えにくいわけです。

F社の設計者も、J社の商品企画者もそのくらいのことは、わかりそうなものなのに、なんでわざわざこういう形状のパッドにしたのかな?
と私はいぶかしく思わざるをえません。

このパッドの利点をあえて言えば、

現場でのメガネのフィッターが、
パッドの調整をするときに、
パッドの左右幅をあわせさえすれば、
パッドの角度をあわせなくとも、
パッド面の一部だけが、線で、あるいは、点で
当たってしまう、ということを避けられる
ということはあるでしょう。

しかし、普通に調整すれば、パッドは全面で鼻の横に当たるものであり、その調整はさほど難しいものではありません。

ということは、F社のフレーム開発者は自社のフレームをフィッティングする自社の得意先のメガネ屋の調整のレベルが低いものであると想定してそういう人間でも、パッドが線や点で当たってしまうということがないように、 この形状のパッドを作った・・・・・
ということなのかも、しれません。
(「もしかして」ですけれど)

そして、そのF社のパッドの形を採用したJ社の商品企画者も同じような意図で球面パッドを採用したのでしょうか。
(これも「もしかして」ですが)

それで、もし、この記事をメガネ店のかたがお読みになっているのであれば、私はそのかたにアドバイスをします。

貴店に、もしも、球面パッドがついたフレームがあるのなら、あらかじめ普通のパッドに換えておくのがユーザーに対する親切だと、私は思います。

だって、あなたは、普通のパッドを、線や点でなく、面で鼻の横を押さえるように調整するということくらいは、おできになる人でしょうから。

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