メガネ・フィッティング調整研究会

メガネ・フィッティングの奥深き世界とは

フィッティング難民とは

私は本会の代表の岡本隆博です。
大阪の梅田のメガネのアイトピアの店主です。

私どもの店に他店で購入されたメガネの調整でご来店になるかたは、大きく分けて下記のような分け方ができます。

1)緊急性で分けた場合

A.店の近くで物にぶつかって強く曲がってしまった、このままではかけていられない、ということで緊急の手直しでご来店になるかた

B.少し前からこのメガネの掛け心地がいまひとつ悪い、ということでご来店になるかた(緊急性はあまりない)

Aのかたは、たいていの場合、たまたまの通りがかりで店に飛び込んでこられるのであり、非常にお困りでしょうから当方も、できる限りの対応はさせていただきますが、Bの場合には、すべて気軽にお引きうけするというわけにはいきません。

Bの場合は、次のように分けられます。

■B-1 まだ購入店へ調整に持っていっていない。

■B-2 購入店が廃業したので調整に持っていけない。

■B-3 他県からこちらへ引っ越してきたので、購入店は遠すぎて持っていけない。

■B-4 購入店で何度か調整してもらっても掛け心地が治らない

上記のB-2、B-3、B-4 のかたは、当店へ来られた理由がどうであれ、メガネの掛け心地の点でお困りで、その調整を購入店とは違う店に依頼されるだけの納得できる理由があるかたであり、我々としても、できることならお役にたちたいな、と思えるかたです。

このかたがたを、我々は「メガネのフィッティング難民」と呼ぶことにしますが、Bのなかでは、「難民」のかたは少数派で、B-1の「難民ではないかた」が多数派なのです。

B-1のかたは、メガネは販売した店がそのアフターケアーを行なうべきものですので、まずはご購入のお店へお持ちいただくように我々からお勧めするかたであり、このかたがたはいまのところ「フィッティング難民」とは呼びません。

しかし、このかたが、ご購入のお店で何度調整してもらっても掛け心地がうまく治らない、となれば、その時点で「フィッティング難民」と呼ばせていただきます。

なお、多店舗展開をしているチェーン店の場合には、スクラップアンドビルドが多いことは元より自明ですので、そこでメガネを買って、あとでその店が閉店になった場合には、そのお客様を「フィッティング難民」には、我々は含めません。
そのチェーン店の別の店で調整を依頼していただきたいと思います。

また、通販や、旅先でのメガネ購入の場合も、アフターケアーはその店では受けられないことを承知の上での購入のはずですので、それであとでメガネの調整をその購入先で受けられないで困っている、というお客様の場合も 我々はフィッティング難民とは呼びたくありません。

それと、もう一つ述べますと、たとえ緊急事態であっても、とにかく他店購入のメガネの調整は、一銭の得にもならないし、万一壊しでもしたら損だ、ということで事情がどうであれ、一切お断りという「触らぬ神にたたりなし」に徹したメガネ屋もあります。

その方針は、私から見たら、冷たすぎると言いたいです。職業人(技術者)としての社会的貢献の意識がまったく感じられないのです。

2)なぜ当店に来られたのかという動機でわけた場合

C たまたま前を通りがかったら、メガネ屋があった。

D 会社または自宅がこの店の近くなので、ここにメガネ屋があることを知っていた。

E 当店のホームページを見て、ここなら自分のメガネをうまく調整してくれそうだと思った。


このなかのCとDの方々の中には難民のかたは少なく、ほとんどは、まだ購入店へ持っていっておられないかたです。

ですので我々は、これらの難民ではないかたに対してお役に立ちたいという気持ちにはなりにくいのです。

B-1でCかDというかたがたは、メガネのフィッティングをたいへん軽く考えておられるかたで、ほとんどの場合、プロの技術に対する対価を支払うという意識も薄いかたであり、我々としては真剣な対応をする気にはなりにくいかたです。

ただ、実際のところ、そういう「軽い意識」をお持ちになるのも、全面的にそのかたが悪いというわけではなく、メガネ業界の側にも責任の一端がないとは言えないのです。
それはどういうことかと言いますと、下記のようなことです。

(1)
メガネ屋のチラシなどの宣伝に、「他店でお求めのメガネでも無料で調整とクリーニングをさせていただきます。お気軽にお持ちください」などと書いてある。

(2)
大半のメガネ屋の店員は、フィッティングだけで技術料をもらってもおかしくないようなハイレベルの眼鏡技術者ではない。 そういう店員は、メガネを販売する時点で、丁寧で的確なフィッティングをしない。

(3)
他店購入のメガネの調整で来店されたお客様に対してそれを断ったのでは印象を悪くされるということで簡単に引き受ける。 しかし、もともとリスクがあるところの「調整作業」を念入りにするつもりがなく(あるいはするだけの技術がなく)適当にお茶をにごしておくだけという対応ですませる。


それでEのかたがたは、難民のかたが多いのですが、なかにはEでも購入店へまだ持っていっていないかたもおられます。
そういうかたに対する私の気持ち、あるいは依頼を受けての説明は

「技術面で当店を評価していただくのはうれしいのですが、 メガネは購入店でアフターケアーをしてもらうのが基本ですので、まずはご購入のお店で調整を依頼してください。もし、そこで何度かやってもらってもうまくいかないというのであれば改めて当店へおこしください」

というものです。

B-1のかた(まだ購入店へ持っていっていないかた)と私とは、下記のような会話になることもあります。

お客様
「このメガネ、どうも掛けていて気持ちが悪いんだよ。直してくれない?」


「メガネの調整は、ご購入のお店でお願いしたいんです」

お客様
「そこの店、遠いんだよ」


「電車でどのくらいのところにあるのですか」

お客様
「1時間くらいかな。だから行きにくいんだよ」


「でも、メガネはお客様の目にとって大切なものですから、わざわざそんなに遠いお店へ買いに行かれたのですね」

お客様
「うん・・・・・」


「だったら、メガネにとってフィッティングも非常に大切なものですので、そのお店へ行ってしてもらってくださいね」

お客様
「……」
(むっとして店を出ていく)

よくある質問

会員店募集



トピックス

鼻にパッドの跡が残らない
浮きメガネができました。
浮きメガネ研究会

トピックス

本会の代表者が
全国の眼鏡技術者向けの
技術教本を発刊しました
岡本隆博著
『眼鏡処方の実際手法』

↑ PAGE TOP