残された謎がついに解けた |
岡本 隆博●●●● |
なぜ48mmなのか
ハズキ(この項で言う「ハズキ」は
「2.5Dのハズキルーペ」のことである)
のOCD(光学中心間距離)は、
このサイトで何度も述べたように
「48mm」である。
これだと、メガネ的な掛け方で
あまり長くないVD(角膜頂点間距離:眼とレンズとの距離)
で使った場合に、近見のときに、
3〜4△程度のベイスインプリズムがかかって、
(その場合にかかってくるプリズムの値は、
装用者のPD(瞳孔間距離)とVDの長さ
によって変わってくる)
そのベイスインプリズムのおかげで
手元のものをより大きく見ることができるわけなのだが、
その機序についてはこのサイトの前項で説明した。
しかし、しかしである。
それにしても、ハズキのOCDは
なぜ48mmになっているのだろう。
なぜ50mmではないのか。
普通の人間の心理でいくと、
切りの良い「50mm」にしそうなものなのに……??
だって、「創立50周年記念」というのはあっても
「創立48周年記念」なんてのは聞いたことがない。
また、近見における輻輳力を補助(節約)するためであれば、
OCDは48mmよりも、
40mmまで短くしたほうが、より効果的である。
(それでも近見時の輻輳量の節約は全輻輳量の4分の1程度だ)
なのに、なぜ、わざわざ48mmなどという中途半端な数値を
設計者は選んだのだろうか?
長い間、私にはそれが分らなかったのだが、
一つの推察として、これまで私は
設計者はPDを64と想定して、OCD48なら、
(64−48) × 2.5 = 4
で、4△のベイスイン……
まあ、切りのよいところで、
このくらいのベイスインを負荷させとこうか、
そうしたらプリズムなしよりも手元のものが大きく見えるし、
4△程度なら水平プリズムの負荷による
空間視の違和感もまあ大丈夫だろう、
と思って、OCDを48mmに決めた……
ということかな、と漠然と考えていたのだが、
どうやら、そうではなかったようだ。
最近寝床でふと気がついたことがきっかけで、
どうやらその「48mmの謎」が解けたらしいのである。
ではそれについて、この項で説明しよう。
原型はハズキペアルーペ
大ブレイクしたハズキルーペ(Part1〜3)の原型は
ハズキペアルーペ(以下、「ペアルーペ」と略す)である。
それについては下記の別項を参照していただきたい。
→ 参照 http://usukal.biz/loupe/page1201091.html
ハズキのOCDの謎を解くためには、
Part1以降のハズキの原型である、
ペアルーペをまず再度検討するべきであろう。
ペアルーペは、別項にも書いたが、
非常にまじめに光学的に設計されて作られたものである。
使用者が、網膜像の拡大効果を得るために
このメガネ式のルーペを必ず十分なVDを確保して
使わざるをえないようにするために、
可動式の鼻当てをつけてある。
便利さからいえば、Part1以降のハズキの方が
こういう面倒な鼻当てがなくて、ユーザーには
歓迎されそうなものなのに……
また、左右二枚のレンズは、それらの光軸が互いに
平行ではなくて輻輳している。
これはもちろん、この光学器具が遠方のものを見るものではなく
近くにあるものを見るものだということから、
外見的にはイマイチであるが、光学的な厳密さを優先して
こういう造りになっているわけである。
ということは、必然的に、レンズの光学中心についても、
遠方ではなくても眼前の近い距離を見ることを
前提にして、その位置を設定したはず、ということになる。
ペアルーペでの視距離は?
では、ペアルーペは、眼前何センチを見ることにして
設計がなされたのだろうか。
ペアルーペのレンズの度数は2.5Dだから、
焦点の位置は、レンズ面から40cmのところにある。
ルーペやメガネなどの凸レンズによってものが大きく見える
現象について言えば、見るものの位置が、
そのレンズの焦点距離に近ければ近いほど大きさは増す。
ただし、焦点距離を越えてしまうと、像がぼやけるので、
焦点距離ピッタリか、あるいは、それよりもやや近いところに
見るものを持ってくるのが、
この種の光学器具でものを極力大きく見るコツだといえる。
最高に大きく見るためには、
見るものを焦点距離丁度に置けばよいのだが
しかしそれだと、自分の顔(眼)や見るものが
少し前後に動いただけで
ものの位置が焦点距離を越えて
しまってぼやけてしまう、
ということになりかねないから、
現実的には焦点の位置よりも少し前に
見るものを置くのが妥当である。
なぜなら、そこだと、眼の(ピント)調節により
ぼやけずに見ることが可能だからである。
そして、細かいものを見るには、
それをなるべく近くに引き寄せて見るほうが、
当たり前だが、大きく見える。
しかし、近寄せすぎると、若くて眼の(ピント)調節力が
十分にある人でなければ、
すなわち、老視がある人ならば、ぼやけて見えてしまう。
では2.5Dのハズキで、ぼやけない範囲で、なるべく近くで
手元のものを大きく見るのに具合がよい距離としては、
レンズから物までの距離で、いったいどれくらいなのか。
設計者は、おそらく自分自身や
周りの人たちがいろいろにやってみて、
その距離を30cmと設定したと思う。
なぜなら、こういう場合の設定数値としては、
人間の心理として、32cmだとか29cmだとか
そんな半端な距離には、よほどの理屈か統計データでもない限り
設定しないものだからである。
ペアルーペでのレンズと眼の距離は?
それで、次に考えるべきことは、
ペアルーペは、眼とレンズとの距離を
何cm離すことを前提にして設計されたのだろうか、
ということであるが、
それを知るのは比較的簡単である。
なぜなら、ペアルーペには、
VD(角膜頂点間距離)をできるだけ長くするための
可動式の特殊な鼻当てがついている。
それをぐいっと起こして、しかも、その鼻当て部分を
鼻先の方まで遠ざけて眼とレンズの距離を
できるだけ長めにして顔に掛けてみる。
なぜなら、設計者は当然ながら、VDが長くなればなるほど、
網膜像は大きくなる、ということはわかっており、
だからこそ、こんな鼻当てを作ったのわけなのだから。
そうすると、その距離は、私が測定してみると、8cmになった。
なお、ペアルーペのハードケースを巻いている
厚紙に印刷された宝田明氏の写真においては、
鼻当ては鼻先に近いところまで下げられてはおらずに
鼻根に近いところに当たっているから、
この場合ではVDはおそらく設計者が想定したであろう
「8cm」までは長くなっていないだろうが、
それは宣伝写真の見てくれの関係で
そういう写真になったのであろう。
とはいうものの、宝田氏がかけているペアルーペは
かなりの鼻メガネになっており、
お世辞にもかっこいい外見とはいえないのだが、
このヘンに私はこの時点でのメーカー(発売元)の
「良心」や「誠実さ」というものを感じてしまうのだ。
(私の持っているペアルーペの使用説明書に書いてある発売元の名は、
「プリヴェAG」ではなく、東京日本橋に所在の「(株)エージー」であった)
なお、参考までに述べておくと、
ハズキPart1〜3における宣伝で、
使用説明書には、レンズを鼻先に遠ざけて、
と書いてあるにも拘わらず、
石坂氏がそのようなかけ方をしていなかったが、
それとこの宝田明の写真は確かに違う。
ペアルーペにおいては、
使いかたの説明文と、宣伝写真の内容が
一致しているのである。
やっと謎が解けた!
それはともかくとして、
見るものとレンズの距離は30cm。
鼻当てを鼻先に近いところまで下げて
可能な限りレンズを眼から遠ざけて、
ペアルーペを掛けてみて、眼(角膜頂点)と
レンズの距離を測ってみると、
約8cmm。
そして、角膜頂点から眼の回旋点までの距離を13mm、
そして、瞳孔間距離、
いや、この場合はより正確に「両眼の回旋点の間隔」を、
日本人男女の成人の平均的な距離である64mmとして、
(注視物とレンズとの距離は先ほど述べた30cm)
作図をし、
では、レンズ上を左右の視線が通るポイントの間隔は?
ということを調べてみたら……
なんと、それがビッタシ48mmになるのである。
(みなさんも、ぜひ作図してご確認ください)。
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これで「48mmのなぞ」が解けた!
そして、いまにして思えば、
http://usukal.biz/loupe/page1201091.html
↑ここに紹介した、ペアルーペ以前の双眼ルーペにおいても、
そのOCDは、視距離とVDに応じた長さにしてあったのである。
だから、このペアルーペにおけるOCD48mmというのは
双眼ルーペにおける通常の設計手法による結果であり、
ペアルーペの設計者による独創と
言えるほどのものでもないわけだし、
ペアルーペの設計者は「とにかくVDを長くすれば
同じ度数のレンズでも手元のものを大きく見える」
ということから、メガネ型式の双眼ルーペ
という条件下において、
可能な限りVDを長くして見ることができるものと
することに一生懸命になっていたのだと思う。
設計者は岡本善二郎氏
先ほど言った厚紙に、ペアルーペの設計者の名前として
「岡本善二郎」と書いてある。
(このかたは私と同姓であるので、以後、
紛らわしさを防ぐために「岡本」は省いて書く)
ペアルーペの設計において善二郎氏は、
レンズの位置では左右の視線はレンズ面のどこを通るのか、
ということを計算して、そこに光学中心を置いた、
ということだと、私は確信を持って推察する。
ただ、善二郎氏が、
ペアルーペを普通のメガネ並みのVDで使うと、
狭いOCDによるベイスインプリズム負荷により、
OCDが60mm前後の既製老眼鏡よりも
ものが大きく見える、
ということをちゃんと知っていたか、
あるいは、それには気がついていなかったのか、
どちらであるかは、私には、確信はない。
もしも、善次郎氏がいまご健在であれば、そのことを
たずねてみたいとも思うが、
おそらくは、その脳内映像の拡大の機序はもちろんのこと、
その現象さえ知らなかったのではないか、とも思う。
なぜなら、もしも、その機序はともかくとして
現象だけでも知っていたら、
OCDを48mmよりもさらにずっと短くして
ベイスインプリズムによる脳内映像の拡大効果を利用し、
「手元のものがビックリするほど大きく見える、
驚異のペアルーペ」
として世に出そうとしたのではないか、と思うからだ。
だから、本サイトの前項で私は、
ハズキによってものが大きく見える理由を二つ書いたが、
そのうちの一つである「ベイスインプリズムのおかげ」
というのは、顔にかけたハズキのVD(角膜頂点間距離)を
短くすればするほど、その恩恵に浴することができるのであって、
もしも、ハズキのPart1〜5を、
普通のメガネ程度のVDでなく、
レンズを鼻先までもっていくほどに
VDをおもいっきり長くして近見に使うと、
(たとえば、VDが6cmくらいとか)
レンズ面における視線の間隔は48mmに
どんどん近づいていくから、
ベイスインプリズムの負荷はかなり減って、
そのプリズムによる脳内映像の拡大効果は
ほとんど失せてしまい、
主として長いVDによる網膜像の拡大効果のおかげで
普通のVDで使う既製老眼鏡(OCDは60mm前後)
よりも物を大きく見ることができる、
ということになるのだ。
そして、VDをそこまで長くはしないが、
たとえば「重ねがけ」程度で、
たとえばVDを3cmでハズキを使う、という場合であれば、
長いVDによる網膜像の拡大効果もややあるが、
どちらかといえば、それよりも、
短いOCDによる脳内映像の拡大効果が、
像を大きく見ることに役立つわけである。
以上をまとめると、次のようになる。
近見用のルーペメガネ(既製老眼鏡)における
像の拡大効果において、ハズキが同じ度数の
普通の既製老眼鏡よりも像をより大きめに見せる
ことの理由としては、
1)ハズキを6〜8cm程度までVDを長くして
使うのであれば、それは長いVDが生じさせる
網膜像の拡大効果による。
2)VDが普通のメガネ程度(約12mm)であれば、
長いVDによる網膜像の拡大効果はないが、
そのかわりに今度は、
ハズキの「48mm」という極端に短いOCDの
おかげによる脳内映像の拡大が生じる。
(これはいわば、ペアルーペ設計者の想定外の
「瓢箪から駒」と言えるのではないか)
やはりハズキに軍配が
では、たとえば仮に8cmくらいの長いVDで
ハズキ(2.5DでOCDが48mm)を使った場合と
2.5Dの既製老眼鏡(OCDは60mmとしよう)を
使った場合では、どちらが像がより大きく見えるのか。
その答えは「やはりハズキに軍配が上がる」のである。
その理由は、次のとおり
こういう使用方法の場合、
ハズキであれば、眼に水平方向のプリズム作用は
かからないので問題はないのであるが、
既製老眼鏡であれば、そこでの視線の横幅よりも
OCDの方がずっと広いから、
眼に対して基底外方のプリズムが負荷され、
輻輳の量をより強く要求する。
これは眼に不要な緊張感をもたらすとともに、
脳内映像を小さめに見せてしまう効果をもたらし、
せっかくの、長いVDで大きく見せる効果を
かなり減殺してしまうし、眼精疲労のおそれもある。
だから、普通の既製老眼鏡は、たとえレンズが大きいもので
視野の広さの点で問題がないものであったとしても、
レンズを鼻先まで持っていくような長いVDで使うことは
好ましい使い方ではないのである。
また、もちろんであるが、
普通のメガネ程度のVDでの使用における「ハズキ」と
「同度数の既製老眼鏡」での、
像を見る大きさを比較すると、
やはりハズキの方が大きく見える。
その理由はもちろん、ハズキの短いOCDによる
ベイスインプリズムの効果である。
……となると、すべての場合において
Part1〜5のハズキと
同度数の普通の既製老眼鏡とを比較すると、
見え方(像の大きさ、楽さ)においては、
あらゆる点においてハズキの方が勝っている、
と言えそうにも思えるのだが
果たして、そう言い切ってよいのだろうか。
実はそうでもないのである。
たとえば、あるユーザーの遠視の度数が
2.5Dハズキか1.3Dのハズキの度数にほとんど一致して、
それで遠くを見るのにハズキが使われた場合には、
短いOCDによるベイスインプリズムが負荷されることによって
2〜4△の絶対的な開散要求が
遠くを見ている眼に対してなされるから、
それによる筋性眼精疲労が生じる恐れが生じてくる。
しかし、同じ度数の既製老眼鏡であれば、
ユーザーのPD(瞳孔間距離)とOCDとの差は
あまりないから、ハズキの場合に生じた「少なくないプリズム量の開散要求」は
眼に対して生じないから、
本来は近くを見るためのメガネを遠くを見るのに使った
ことによる筋性眼精疲労が生じるおそれも
ほとんどないわけである。
もっとも、その既製老眼鏡が粗悪なレンズであれば、
それによる眼精疲労が生じるかもしれないが、
それは、ここで問題にしていることとは、
また別のマターである。
もっとも、こういう使用方法は、ハズキや既製老眼鏡の
本来の使い方ではないので、こういう使い方をした人が
仮に眼精疲労などをおこしたとしても
それは製造発売元の責任の中にはないし、
ハズキの使用説明書には、運転や歩行には使うべからず、
としてある。
しかし、世の中にはいろんなユーザーがいるから、
その文章を読んで「であれば、運転や歩行でなくて、
じっとしてテレビを見るのならかまわないのだろう」
と思う人もいるかもしれない。
だから、同じ書くのなら、もっと具体的に、
ハズキは必ず目の前1m以内のものを見るのに
使ってください。
それより遠くのものを継続的に見ると眼精疲労を
起こすことがあります。
というふうに、使用説明書に警告を書いておくのが
よいと思う。
(ついでに言っておくと、ハズキを使って、見え方において
何か不満や困ったことがおきた場合の対処方法についても
使用説明書に何も書いていないのは、やや親切さが足りない
ように私は思う)
岡本善二郎氏の贈り物?
ところで、ハズキのPart5においては、
「レンズを遠ざけて鼻先に近いところまでもっていって……」
という使い方は、パンフにも使用説明書にも書いていない。
それはなぜなのか。
私の推測を書く。
ハズキのPart1〜3の設計製造者は、
それらのハズキを、
VDを7〜8cmまで長くしなくとも、
すなわち、普通のメガネ程度のVD(Part1〜3)で
使っても、ハズキではOCDが普通の既製老眼鏡よりも
あまりにも狭いから、そのおかげで同じ度数の
既製老眼鏡よりもハズキの方が、ものが大き目に見える、
ということを知っていたと思う。
(その機序まで把握していたかどうかは別として
少なくともその現象(事実)については
同じ度数の既製老眼鏡と使い比べてみれば
すぐにわかることだから)
そうなると、鼻先まで鼻当てを持っていくという、
けっこうなうっとおしさを感じさせる使用方法を
あえてユーザーに勧奨しなくても……、
ということは、すなわち、
そういう使い方を使用説明書に書かなくて、
ユーザーが、たとえ普通のメガネくらいのVDで
ハズキを使用したとしても、
やはり既製老眼鏡よりも像を大きめに見ることが
できるわけで、したがって、
「ハズキは既製老眼鏡ではありません。
ルーペです。その証拠に、同じ度数の既製老眼鏡よりも
ハズキの方が、ものをより大きく見ることができるのです!」
と宣伝において謳えるわけなのである。
だから、ハズキのPart5においては、
Part3までにおいては、勧奨されていた
「鼻先まで下げての使用方法」が削除された、
ということなのだと私は推察するのである。
言ってみれば、48mmという極端に短いOCDは
ペアルーペを設計した善次郎氏自身がおそらく予期していなかった、
普通のVDで使ってもらってよいところの
ハズキ5への「遺産」というか、
「贈り物」になっているのだと私は思う。
善二郎氏がご健在なのかどうかは、私は知らないが、
もしもご健在なのであれば、この「贈り物」について
ご自身はどのように思っておられるだろうか。
いや、待てよ……。
ひょっとして、
ハズキルーペのPart1が出た時点で、
善二郎氏がその構造や設計をご存知であったのなら、同氏は、
「鼻当てがこの形なら、VDは普通のメガネよりも
やや長いという程度で使われるかもしれない。
それだと長いVDによる網膜像の拡大効果は期待できないが、
それでも、OCDが48なのだから
ベイスインプリズム負荷で物が大きく見えるのだから
これはこれでいいわ」
と思っておられたのかもしれない。
実際のところ、どちらであるのかは、
善二郎氏に聞いてみないと、わかりせんネ……
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《追記》
ハズキPart5の1.3Dのパソコン用においては
レンズと注視物との距離もこれまでのハズキとは違って
以前の視距離の2倍ほどあるのだし、
さほど長いVDで使われるのではないだろうから、
(せいぜい3cmくらいか)
単に「視線がレンズ面を通るポイントに光学中心を
置く」ということで光学設計をするのであれば、
OCDは60mmをやや切る程度にするのが妥当なのである。
しかるに、そのOCDは依然として48mのままである。
これは、先ほど述べた「ベイスインプリズムによる
脳内映像の拡大効果ねらい」なのであろうが、
ただし、1.3Dの場合は、度数が弱いから2.5Dのハズキよりも
ベイスインの量が少ないので拡大効果はやや減るが、
それは見るものがパソコン画面なので、
さほどの拡大効果は必要ではないだろうということと、
たとえば、ほとんど同じ度数の1.25Dの既製老眼鏡との比較で、
同じ程度のVDで見た場合、2△近いベイスインを持つ
ハズキの方が大きく見える(実際に比較すると誰でもわかる)
のだから、それでハズキ「ルーペ」という名に恥じないものとなっている
という発売者の判断によるものかもしれない。
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(了)●●●● |
こちらのページもどうぞ
→ハズキの類似品がいろいろ
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